夢かうつつか

「このごろ、よく夢を見るんですよ」


85歳のTさんが言った。


旅好きで若い頃は、世界各地を観光してきた男性だ。
歩行が困難になる病にかかり、いまは病院へ行く以外は
ほとんど家にこもりきりの生活をされている。


どんな夢を見ておられるのかしらと、たずねてみた。


「どんな夢ですか。さしつかえなければ…」


少し間があって、穏やかな目でTさんが答えた。


「むかしの知り合いと酒をのみながらしゃべってる夢でしたな」


「そうですか」と、微笑する。楽しい夢でよかったと思った。



藤袴



夢には無意識が反映されると言う。
心理的には、昼間感じたストレスを消化したり、
抑圧された欲望や感情を解放する働きがある。


内容としては、日常生活の延長のような夢もあれば、
現実生活とはかけはなれた夢もある。
なんでもありなところがおもしろい。


白猫の現実生活は、いたって平凡なので、非現実への憧れからか、
ときどき、荒唐無稽な夢を見る。夢で宇宙船に乗ったことがある。
宇宙人に会ったかどうかは覚えていない。笑


昨夜は、島の小さな映画館で映画を見てきた。
淡路島くらいの島で、屋久島みたいな森林がある。
かと思えば、京福のようなミニ電が走っていて、
商店街もあった。


映画館に行く途中でタレントの堀ちえみに会って言葉をかわした。
女優の心得を教えてもらう。じつは見に行こうとしているその映画には、
じぶんが出演しているという筋書きなのであった。笑


夢の話で思い出したが、


脳は現実で体験したことと想像で体験したことの区別がつかないと、
なにかの本で読んだことがある。ここで言う想像とは、たとえれば、
催眠術でみられるような強い臨場感を伴った想像のことである。


術者の指示で、現実が一瞬で書き換えられたりする。
脳はだまされやすいのだ。


たとえば、こんな体験をしたことはないだろうか。
夢でした体験がほんとであったかのように感じたり、
逆に現実の体験が夢だったかのように感じられたり。


白猫の感覚では、
記憶というのは古くなると、密度が薄くなり夢と変わらなくなるようだ。
年をとるにつれ、夢と現実の境が曖昧になってくるのもうなずける。


夢現に遊ぶ。それもまたよし。


悟った人はおしなべて、この世は幻想だと言う。
ならば夢幻の世界も、もうひとつの現実だ。
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[ 2011/11/03 06:00 ] つれづれ | CM(2)
  • EDIT 


  • 羊おばさん

    「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」

    私の好きな江戸川乱歩の言葉です。

    脳の世界は奥深いですね。
    [ 2011/11/03 09:40 ] [ 編集 ]

    マトリックスという映画がありましたが、脳の世界では何でもありですよね。意識の世界と無意識の世界は同だという事。
    [ 2011/11/03 07:55 ] [ 編集 ]

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