脳が感じる幻の痛み

昨夜、忠犬ハチ公の番組を見ようとなにげなくテレビをつけたら、
NHKスペシャルで腰痛の特集をやっているのが目についた。


ドライブのあと急に腰の激痛に襲われ病院にかけこんだという男性が診察台でエビになっていた。
超音波画像で患部を診ながら医師がくっついた筋肉(膜?)の間になにやら薬液を注射すると、
くっついていた筋肉がみるみるはがれ、即効で痛みが消えた男性は恐るおそる起き上がり、
「!!?? 痛くないです」と、キツネにつままれたような顔になっていた。笑


忠犬ハチ公に後ろ髪を引かれながら、チャンネルを変えそびれ最後まで見てしまった。
白猫も前に何度かぎっくり腰になったことがある。痛くて寝返りを打つのもやっとこさ。
顔を洗うのもトイレにすわるのも恐るおそる。治るのに一週間くらいかかった。


急性の腰痛は日にち薬で治るが、慢性の腰痛はなかなか治らない。
原因がわからない腰痛も多いらしく、画像でなんの異常もないのに、
痛くて起き上がるのもやっとの患者さんが出ておられた。


番組によると、幻の痛み=心因性の痛みというのがあるらしい。
上記の患者さんの場合、脳が痛みを感じているということだ。


患部から脳に痛みの信号が伝わる → 痛いと感じる。
悪いところが治る → 痛み信号ストップ、痛みがなくなる。


というのがふつうだが、治っても痛みの信号が止まらない人がいるらしい。
痛みの信号を止めるのは脳にあるアベソウリ(白猫仮称)という箇所だと言う。
アベソウリから痛み解除の指令が脳民に出されない限り、いつまでも痛みは続く。


腰痛が慢性化している人は、そのアベソウリが弱ってる人が多いそうだ。
アベソウリを弱らせる原因が「恐怖〜腰痛がこわい」だと言っていた。
番組で慢性の腰痛持ちの方々にある実験をしてみたら、
半分以上の人の腰痛が改善されたそうだ。


実験1は、腰痛はこわくないという趣旨の動画をいくつか繰り返し見てもらう。
実験2では、医師の指導のもとに上体を後ろにそらす動作をしてもらう。


動画を見ただけで改善した人が30%台もいたのには驚いた。
腰をそらす動作は腰痛がある人にとってはこわい動作だが、実際にやってみると、
だいじょうぶだったという体験を重ねるうちに自信がついて、
どんどん動かすのが楽になり、痛みが消えたと言う人がいた。


同じ介護施設で働いている介護士の男性と看護師の女性が取材に応じておられた。
女性は痛みだけでなくしびれもあって、日常生活がかなりつらそうな感じだったが、
腰をそらす動作を毎日続けるうちに、痛みばかりかしびれもほとんど感じなくなったとよろこんでいた。
最初は痛そうに顔をしかめていた介護士の男性も、毎日動作を続けるうちにサポーターなしでも
仕事ができるようになったと、余裕の笑顔で話されていた。


上記のような心理的アプローチによる治療法を(認知)行動療法と言うそうだ。
海外ではカウンセリングなどと共に、とりいれている病院も多いそうだが、
日本でとりいれている病院はまだ少ないとのことだ。


番組を見て思ったことは、腰痛だけでなく慢性の痛みのなかには、
脳が感じる幻の痛みがほかにもあるのではないかということだ。


幻であるかはともかく、痛みを怖がるとよけい痛く感じるというのはある。
苦痛の原因は痛みそのものより、痛みに対する恐怖なのかもしれない。
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[ 2015/09/24 15:08 ] 心と体 | CM(2)
  • EDIT 


  • 膝、腰、足首

    つながってますものね。どこが痛くてもつらいものです。
    私も痛みはないですが気になる症状がなかなか治りません。
    五十肩は9ヶ月たってようやく気にならなくなりました。長かった(^^;
    忘れた頃に治ってるというのが私のいつものパターンです。

    生活環境が変わって体調が変になってるのかもしれませんね。
    忘れた頃に治りますので気持ちゆったりお過ごしください。
    おだいじに。
    [ 2015/09/24 22:07 ] [ 編集 ]

    私もちょっと前にこの放送見ました!
    そんなことがあるんだと驚きました。
    その時はどこも痛くなかったのですが、夏頃から膝が痛く、
    無意識にかばうため、腰も痛い、足首も痛い。
    立ち上がる時に手をつくので、手も痛い^_^;
    もしかして脳が感じているだけでは?と思いますが
    痛いもんは痛い(笑)

    4月に仕事を辞め、劇的に運動量が減ったので、関節が錆び付いた感じです。「治りつつあるんだ」と体に言い聞かせながら、筋トレに励んでいます。
    [ 2015/09/24 19:14 ] [ 編集 ]

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